夢と現実

夢を追う

壁が立ちふさがる

「いま、この状況で、やりたいことをやらないと後悔すると思った」という。「自分の夢を追うには、企業社会と切り離した場所で活動する必要があった」。そうして+100%は、卒業後もそのままデザインチームとして活動。東京モーターショーのすずブースのデザインを任されるなど、傍から見れば順風満帆かのように思われた。だが、彼らに1つの大きな壁が立ちふさがった。自分たちの作品を製品化して、市場に出す方法が分からない。学生時代から企業やショップを回って製品化の道を探り続けていたが、「どうやって製品にしたらいいかを聞きたいのに、すぐに上代価格がいくらだったら買う、といった話になってしまう」。メンバーの一部が就職の道を選び、2000年に+100%は解散。中田と滝本氏の2人で新たにランチポックスを立ち上げ、商品化の道を探るため、2003年のミラノサローネに出展する。ビジネスが大事か?それともモノを作る姿勢か。これをきっかけに、パリの有名なセレクトショップ「カレット」でも販売された。

作りたいものを作る

本を開いたまま、うたた寝をしてしまうことをヒントに生まれた本の形をした枕で、「遊び心」をテーマにしているランチボックスらしいデザインだ。国内でも販売されたが、1万2000円という価格がネックになった。ほかのデザイン案もイタリアのメーカーなどと製品化の話があったが、「進行が遅くていつ製品化になるか分からない」。再び壁に突きあたった2人の意見には、ズレが生じ始めている。中西氏は「アイデアには自信があるが、それをビジネスとしていかに成り立たせるかを考えなければならない」と言う。しかし、滝本氏は「経済的なことと、自分が本当に作りたい物を作ることとを切り離さないと、デザイナーとして妥協してしまう」と苦悩する。

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